「急に英語が必要になった!」
現代の社会人でしたら、こんな場面に出くわす方も少なくないでしょう。いろんな背景が想定できますが、例えば…
・今後は英文メールを送ってくれと上司に頼まれた
・英語プレゼンの担当に選ばれた
・英会話で頼っていた先輩が転職してしまう etc…
そんな短期集中で英語の勉強が求められる場面で、社会人が頼るのは短期集中英語スクール。ただ、短期集中型スクールにも様々な形態があるため、スクール選びに時間と労力を費やしてしまう方も多いでしょう。
今回は、社会人向け短期集中英語スクールのシニアトレーナーとして、長年提供してきたトレーニングの経験と、受講されてきた社会人の皆様の背景を鑑みて、短期集中で英語を学ぶ際にどんな観点からスクールを選べばいいかをお伝えしていきます。
これからお伝えするスクール選定ポイントを参考にしていただきながら、短期集中で効率的・効果的に、ご自分が理想とする英語力を身につけていきましょう!
目次
忙しい社会人が英語トレーニングを習慣化できるかどうか
短期集中が可能なコース期間
当たり前のことですが短期集中で英語力アップを狙う場合は、コース期間が明確なスクールを選びましょう。短期でいえば、3か月前後から1年間といった期間を設けている英会話スクールが多い印象です。
候補に挙がっている英会話スクールにおいて、何か月のコースが提供されているのか、その期間でどれくらいの英会話スキルが身につけられるのか。そういった情報がホームページや体験レッスンなどで、はっきりと把握できるスクールが理想です。
1年周期の部署移動など定期的に環境が変わってしまう社会人の方もいらっしゃるはず。短期集中型で英語に時間を費やせる期間を見極めながら、スクールを選んでいきましょう。
充分な学習時間が確保できるか
私たち日本人が英語をマスターするには3000時間が必要と言われています。
気が遠くなる時間数ですが、中高の英語の授業で1200時間を費やしてきたとされるので、多くの社会人の方は残る1800時間を英語に充てれば英語が習得できるということになります。
仮に英語学習時間を毎日2時間とすると、2年半後には1800時間をクリアできる計算です。もちろん勉強の質でも左右されますが、英語力を上げるためには、確実に時間数が必要とされます。
このことから例えば「週1回40分」というスクールを選ぶ場合には、スクール以外での英語の独学・自習ができる自信やスキルが不可欠です。短期集中で結果を求めるには、1週間に通える頻度や、1回あたりの時間数ができるだけ多いスクールを選ぶことをオススメします。
スクールの学習プログラムに納得できるか
期間・時間はもちろん最重要項目ですが、スクールを選ぶ場合はそれ以外にも注意する必要があります。それはスクールの学習プログラムです。
大手スクールの無料体験レッスンに行くと、コースの説明やちょっとしたレッスンを体験できます。ただ、個人的にリサーチした体験では、そのコースやレッスンがどういうプログラムに基づいて実施されていくのか、どうしたら英語を根本的に習得できるかという説明をしてくれるスクールは多くはありませんでした。
例えば私どものスクールでは受講前のセミナーで「英語を英語のまま身につけるための日本語を介さないトレーニングを行うこと。」「その根源となるのが音とイメージングに注力すること」といった説明を行います。
皆さんが無料体験レッスンに参加したときには、ぜひそのスクールの学習プログラムについて質問してみてください。提供側がスッと説明できるのは当たり前。そしてその説明にご自身が納得いくかどうかを、スクール選定のポイントに挙げてみてください。
10週間の短期集中トレーニング|イングリッシュベイ青山公式HP社会人の目的に応じた短期集中レッスンが受講できるかどうか
社会人向けビジネス英語対策
社会人が短期集中で英語を学ぶ目的と言えば、比較的難易度が低いもので、メールのやり取りや英文書類の作成、それに海外上司との英会話でしょうか。そして難易度が上がれば、海外からの来客アテンドやカンファレンス、英語でのプレゼンテーションなどがあるでしょう。
もちろん、この目的の一つに特化して短期集中でマスターしてしまうのも手ですし、将来のためにこの中の複数を学ぶという選択肢もあるでしょう。
一つでも複数でも、候補の英会話スクールにその対策ができるレッスンがあるのかどうかを確認することが当然必要になります。そして、対策レッスンがあるとしても、さらに一歩踏み込んで確認する必要があるのが次の項目です。
講師のビジネス経験
上記のビジネス英語対策が提供されているスクールでも、実際にレッスンを行う英語講師のビジネス経験まで確認できるのが安心材料。
英語を教えることができても、国際的なビジネス経験に乏しい講師は少なくありません。社会人としてしっかりとビジネス英語を学びたい場合は、候補のスクールにビジネス経験の豊富な講師が在籍しているかどうかにもアンテナを張っておきましょう。
TOEIC用レッスンを学ぶ場合
「TOEICのスコアが上がればいいから、講師はそこまで気にしないよ」
そんな方もいるかもしれませんが、その考えはちょっと危険。TOEICレッスンこそ、講師のレベルが試されるのです。
世の中にはTOEICのスコアが高い社会人はたくさんいます。ただ、よく言われているように、その社会人たちに本物の英語力が備わっているかというと、残念ながら必ずしもそうではありません。それは今まで受けてきた講師のせいかもしれません。
また、英語講師にも同様のことが言えます。
TOEICのスコアが高いだけではなく、核となる英語力を持ち合わせている講師かどうかも確認しましょう。スコアが高いだけの講師は、レッスンのどこかでボロが出る可能性もあります。もしそんな講師がいたら、そもそもそんなレッスンにお金を払うのももったいないですしね。
短期集中レッスン以外の英語学習情報
英会話レッスン
特に「社会人向け」というわけではなく、主にグループ制で楽しく英会話をするレッスンも存在します。通常、こういうレッスンは安価なものが多いです。
価格がリーズナブルな反面、講師の質やグループのマネジメント力にあまり重きを置かれていないこともあり、英会話をする機会の確保やロジカルな学習ができるかという点が見えないところ。
さらにリーズナブルな選択肢として、最近は『カフェ英会話』というのも増えてきていますが、カフェ英会話ではそもそも講師がいないということもあるようです。
仮に英語の基礎をすでに構築されている方であれば、英語を忘れないようにするためや、英会話をする機会を稼ぐため、といった理由で英会話レッスンを選択することは良いでしょう。
ただ、初心者や発展途中の英語力の方がこういったレッスンを受けても、あまり伸びを実感できないというケースを耳にしますので注意が必要です。
オンラインレッスン
実際に対面するレッスンと比べ、オンラインレッスンは、コストは遥かに低い上に、PCを使った教材もどんどん良くなっている印象です。
ビギナーから上級者まで様々なレベルにも対応できる理想的なレッスンだと言えますが、オンライン唯一のデメリットは習慣化しづらい点。スクールまで実際に足を運ぶ対面型レッスンと比べると、いつでもどこでも受講できるオンラインレッスンは気軽に学習ができる反面、学習への拘束力が低いのです。
英語学習の習慣リズムが構築できている社会人の方であれば、早朝や深夜でも受講できるオンラインレッスンはピッタリでしょう。
留学
個人的に最高の英語学習手段だと考えているのが海外留学です。語学習得には必要なのは、単純に「どれだけ時間を学習に充てたか」という環境作りです。留学は最大24時間の英語漬け環境を用意できるため、英語マスターへの最短アプローチなのです。
一般的な社会人であれば、英語学習に充てられるのはどんなに多くとも1日3時間ほどでしょう。しかし留学さえしてしまえば、2倍~最大8倍の時間を英語漬けにできるのです。
学習時間以外のメリットも存在します。異文化交流や友人作り、観光地巡りなどの、日本では体験できないメリットも。私も4年半留学していましたが、特に異文化を知ることは自分の視野や価値観をガラっと変える材料になりました。
転職活動中という場面や会社が理解を示してくれているなど、長期の時間を捻出するために条件を整える必要がある点は難しいところ。ただ、短期集中で英語力を伸ばせることを考えれば、忙しい社会人にとって海外留学はとても有効的な手段です。
おすすめの英語独学法
独学でもしっかりと自己管理を行えば、たとえ社会人でも英語力アップは可能です。
詳しくはこちらの記事で。
この記事では、独学に効果的な学習ステップや、独学でも簡単に実践できる上達ポイントをお伝えしています。短期集中型レッスンやその他のレッスンと組み合わせながら、この独学のコツを発揮できると、英語習得に掛かる時間を短縮させることも可能です。
まとめ
今回は、短期集中で英語を学びたい社会人が、どう英語スクールを選定すれば良いか、ということについてお伝えしてきました。
内容をまとめますと、
・トレーニングを習慣化できるかどうか:
スクールの提供コース期間やプログラム内容を要確認!それに納得した上で学習時間を確保できるか。
・目的に応じたレッスンが受講できるかどうか:
社会人が必要としているビジネス英語やTOEICレッスンを学べるか。
・短期集中レッスン以外の情報:
社会人といえども十人十色。短期集中型レッスン以外の選択肢も想定。
という観点からこの記事を書き上げました。
社会人にとって英語を学ぶことは、より良い将来を築くための材料です。英語学習で回り道をしないよう、いろいろなスクールや学習手段を比べながら、選定は慎重に行いましょう。
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