英会話の上達ポイント5選!熟練のネイティブ講師が教えるコツ

カフェで英会話する2人

「英会話スキルを上達させたいなぁ。」

日本人であれば、誰もが一度は考えることですよね。でも多くの日本人が英会話を上達させられていないのも、残念ながら事実。

その理由は、日本の学校教育から由来する『英語は「勉強」教科』という概念に捕らわれているからです。

・英会話でも文法は間違えてはいけない
難しい単語を知らなければ上達できない
・ビジネス英語を上達させなければ仕事で英語は使えない
・時間がないから、英会話なんてやっぱり無理

もし、こんな日本人の多くが抱えている英語に対するネガティブな常識を、すべて覆せる方法があったらどうでしょう?仕事だけでなく、旅行やボランティアなど人生の選択肢がかなり拡がるはずです。

今回はその英会話上達法を、イングリッシュベイ青山でネイティブ講師として受講生から愛されているエマに、ネイティブの目線から英会話上達のコツを教えてもらいました。

エマは、英語以外の言語も複数操るマルチリンガルであり、日本で小学生から社会人まで英語を教えた経験のある熟練講師でもあります。

「日本人」を熟知するエマが教える「英会話を上達させるために必要なポイント」を一緒に見ていきましょう!

この記事を書いた人
牧野隆幸
​牧野 隆幸(まきの たかゆき ) イングリッシュベイ青山 シニアトレーナー

米国大の経営学部卒、TOEIC975点。一般企業での勤務経験や大学・自治体プログラムTOEIC講師として登壇歴を有し、国際的な交流協会にも従事中。純日本人の英語トレーナーとして、少人数制グループをメインとしながら計400人以上の方々の英語力を上げてきた私が、実践的で「使える」英語学習法をご案内いたします。

①独学でもできる!英会話学習マップで上達

マップとコンパス

英語を勉強する目的を意識する

あなたが英会話を上達させたい理由は何でしょうか?あるいは、英語を通して「なりたい自分」像はどんなものでしょうか?

日々の目標やモチベーションを維持し続けるためには、ゴールの設定が必要。

現時点で思い浮かべているゴールで構いません。将来的に多少変更する可能性はありますが、理想像のコア(核)は大きく変わらないはず。

ゴール設定のコツは、ゴールをできるだけ具体的に、そして「1年後までに」といった時間制限を設けること。

英語の疑問詞”5W1H”のように、「いつ」「どこで」「どんな」という要素を組み込みましょう。

たとえば、

「海外事業部で働きたい」

というゴールより、

「1年後、海外事業部に異動し、NYで最先端のファイナンス知識を得たい」

というように具体的で時間制限のある大目標を設定することで、日々の目標に細かく落とし込むことができ、結果的に日々のモチベーション管理も容易になります。

英文フレーズのニュアンスを把握する

目標を落とし込むことができたら、次はその目標を達成している理想の自分をイメージしてみましょう。

そのときあなたがいるのは、アメリカ?イギリス?アジア?

同じ英文フレーズでも、国によってニュアンスが異なることがあるので、最初の段階であなたが携わりたい国のイメージを掴んでおくことをおすすめします。

例えばPleaseを使ったフレーズでも、イギリスとアメリカではニュアンスが変わる場合があります。

“Could I have some water, please?”

たとえばこのフレーズ。”please”をつけることで、イギリスならいつでも丁寧調に聞こえます。アメリカでは語尾に”please”をつけると言い方によっては「お願いしてるの分かってるでしょ?」というように、少し威圧的に感じられることがあります。

英会話の初級・中級レベルでしたら、ここまで細かいニュアンスの違いは気にする必要はありません。ただ、海外で活躍することを目標に英会話レベルを上級まで上達させたい方が学んでおくと、現地ですぐに受け入れられる強みになります。

日本以外にも文化を学ぶと効果的

上述のように、同じ英語圏とはいえアメリカとイギリスとで違いがあります。

実際に英語圏に行く方は、その国の文化も学んでおくとさらに英会話上達が進むでしょう。文化といっても、歴史や民族など深い話を学ぶわけではないので安心してください。

現地の人が「どのように英語を使っているか」という観点から、どんな国民性なのか、どんな人間が好まれるか、逆に嫌われるか、など。

ご自分の英会話スキルを、現地で可能な限りスムーズに通用・上達させられるように、文化勉強も視野に入れておくことをおすすめします。

②話すときに文法は気にしない

会話で大切なのは声のトーン

日本人は皆さん真面目なので、英会話の際に文法を正しく再現しようとする方が多いと思います。でも英会話の上達に文法の正確さが必要になるのは、ある程度会話表現が上達してからでOK。

英会話上達の近道は「声のトーン」をはっきり表現することです。

例えば“Really?”という1単語でも、声のトーンによって、「良いとき」「悪いとき」「興味のないとき」「信じないとき」の4つに分けることができます。

日本語の音は抑揚が少ない分、言葉に表されていない文脈から「空気を読む」文化ですが、英語圏文化は逆です。英会話の際には「感情」や「状況」をできるだけ英語の音に乗せて、音で意味を表現することが大切。

ここが英会話上達のカギです。英会話ができる日本人の方でも、「空気読ませる」ような抑揚のない日本式の表現をしていたら、欧米の人には伝わりづらいでしょう。

ある意味、英語は言葉通りのシンプルな言語です。日本語に慣れていると恥ずかしいかもしれませんが、英語では声のトーンを大げさだと思うくらいはっきり表現できると、英会話の上達はグッと近くなります。

発音よりもリンキング

英語の発音も上達は難しく、会話などで反復練習が必要です。ただ、日本人の皆さんが考えているほど、発音の重要度は高くありません。

英語圏でも発音が異なりますし、アジア圏の英語の発音はネイティブ英語から比べるとさらに複雑です。しかし、コミュニケーションは取れています。

効果的に英会話を上達させるためには、発音よりも「リンキング」を学習しましょう。

リンキングとは、文章のなかで前後の単語の音がくっついて、異なる音になる現象のことです。

“Thank you”が「サンク・ユー」ではなく「サンキュー」という音になる、というと分かりやすいでしょうか。このリンキングは英文の至るところで発生しているので、「文章を読めば簡単な英語」でも「聞くだけだと理解できない」という問題の原因となる現象です。

発音よりもリンキングを上達させることができれば、聞き取りであるリスニングに加えて、英会話に重要なスピーキングのスキルも同時に上達させることが可能です。

おすすめトレーニング法

英会話上達には避けて通れないリンキングのトレーニング。そのリンキングの上達には「シャドーイング」が最適です。

シャドーイングとは、簡単に言えば「英語音声をモノマネする」こと。

「モノマネができる」という状態は、正確に聞いて正確に話すことができて初めて到達できるものです。

モノマネやシャドーイングについては、こちらの記事で詳しく説明していますのでご参考ください。

本当のコツ知ってますか?英語上達に必要な「模倣」の方法

③教室では教えてくれない英語上達のコツ「質問」

女性

やり取り上達の近道は「話し手への質問」

英語圏では、話し手は話の内容を聞き手に理解させるという「責任」を負っていると捉えられています。英会話のなかで話し手の言っていることがよく分からないとき、それは話し手の説明が足りないという考えです。

もしあなたが英会話スクールに通っていて、ネイティブの言うことがよく分からないときは遠慮なく聞いてみてください。

英会話上達のために「話すこと」に集中しすぎて挫折してしまっている方は、まず「質問する」ことに注力しましょう。

「質問」は話の不明確な点を解決するためだけでなく、会話を長く続けたり深い話題に進めたりするのにも有効な手段のため、英会話の上達において重要なスキルなのです。

質問フレーズに慣れることが最速ステップ

まずは英会話でよく使われるような質問フレーズを瞬間的に作れるようにしましょう。

“Could you say that again?”

(もう一度言っていただけますか?)

“Could you speak a little louder?”
(もう少し大きな声で話していただけますか?)

“Could you speak more slowly?”
(もっとゆっくり話していただけますか?)

“What do you mean?”

(どういう意味ですか?)

このように“could”などを使った丁寧な表現での質問ができるようになると、英会話で困ることはありません。

独学よりネイティブのいるスクールへ

英会話は独学でもある程度のレベルまでは上達させることが可能ですが、やはり「会話」という性質上、相手がいないと成り立ちません。

初級・中級の英会話レベルでしたら、日本人を含むノンネイティブ講師が効果的です。なぜならノンネイティブは過去の学習経験により、英会話のつまづきポイントを熟知しているからです。

そして、さらなる上達を目指したい場合は、ネイティブ講師のいるスクールが良いでしょう。これまで書いてきたように、ご自分の将来を見据えて英語圏独特のニュアンスや文化を学ぶことができます。

最終的に上達したいレベル設定に応じて、英会話スクールを使い分ける姿勢が重要です。

④英会話のやり取りに時間を掛けない

英語で会話する2人

難しい単語より「使える」単語

日本人にとって英語学習といえば、どうしても受験英語のイメージが強いようです。難しい単語の暗記、複雑な文章の読解。これでは英語に対して、あまり良いイメージのない方が多いのも納得です。

受験英語が不要な学習とは言いませんが、「英会話」というコミュニケーションの場で、そんな高難度な英語力は不要です。

瞬間的にスッと出てこないような難しい単語を使おうとするより、身近で簡単な「使える」単語を使いましょう。

たとえば、“vehicle”よりも“car”という方が、瞬間的に話せるでしょう。それくらいシンプルな姿勢で良いのです。

シンプルな英語は、英会話をスピーディに行えること以外にも、意味や発音による誤解を生みづらくしてくれるメリットもあります。

もちろんシンプルな英語をほぼマスターできたら、英会話レベルの上達ステップに応じて徐々に難しい単語を覚えていくことは良いことです。

ポイントは英語をイメージすること

単語を覚えるときのポイントは、その単語の意味を日本語で暗記しようとしないこと。そのためには、英単語を画像や動画のように脳内でイメージするくせをつけましょう。

英単語を日本語で覚えようとすると、実際の英会話の場面でタイムラグが発生します。英語を話すにあたり、日本語を思い浮かべる必要がありますから。

先ほどの“vehicle”の例なら、「『乗り物』って英語で何だっけ…?」と考えてしまう時間が発生しているはず。

“car”でも“train”でも『乗り物』に相当する簡単な単語なら、日本語を思い浮かべなくてもすぐ英会話で使える単語もありますよね。このようなパッと出てくる簡単な単語をベースとして“vehicle”のイメージをリンクさせることで、「使える」単語を増やしていきましょう。

それが、英語を英語のまま理解し、使えるようになる上達のプロセスです。

シンプルイズベター

単語に限らず、英語で何かを説明する場合や依頼をする場合など、シンプルに考えて英会話をすることが大切です。

どう会話したら相手に伝わるか。あなたが話し手に回ったときに「話し手の責任」を果たすため、できるだけシンプルに話すことを心掛けてください。

「英語は結論が先」なんてことを耳にするかもしれません。結論と聞くと少し重々しく聞こえますが、要するに相手が知りたい情報は早めに提供するということ。

“How are you?”と聞かれて、「今日は実は○○があって、××もあって、△△が大変で……、結果的に疲れてます」と答える人はいないはず。

質問されたら、“I am tired”とか“I am not good”とか先に答えてから詳しい説明をするのが英語式です。

何でもかんでも結論を先に話す必要はありませんが、英会話ではシンプルに相手の要望に応えるような姿勢を持ちましょう。

⑤リラックスして本当の自分を出せるように

リラックスして英語の読書

ビジネス英語より日常英会話

もし仕事のために英語を学習しなければいけない場合でも、英語に自信がなければいきなりビジネス英語を上達させる必要はありません。

ビジネス英語では使用するフレーズが限定されていることもあり、あなたが望むような全体的な英会話スキルの上達に直結しないケースもあるかもしれません。まずは日常英会話を駆使して、シンプルにスムーズに自分が表現したい英語を使いこなしてみましょう。

ビジネス英語のように緊張した場面で使うような英語より、日常英会話を先に身に着ける方が、リラックスして「本当の自分」を出すことができます。

ビジネス英語の限定されたフレーズは、丁寧すぎると時に「借り物」の英語に聞こえます。自分の本当の気持ちを言い表せるようになることこそが、英会話上達のために目指すべきポイントです。

短い期間でも英語を仕事に活かす方法

とはいえ、すぐにでも仕事で使えるくらい、英語の上達を迫られていることもあるでしょう。

その場合でも、無理にビジネス英語を駆使しようとしなくても大丈夫です。やるべきことは、英会話でも日本語でも、結局は相手の立場に立って、思いやりの心をもってコミュニケーションを取ることです。

上述した声のトーンや、顔の表情、身振り手振り。使えるものは何でも使って、あなたの心を表現してください。

そのためにはやはりあなたがリラックスして臨むこと。それが重要です。このことが実践できれば、英会話の上達よりさらに大切な「コミュニケーションスキル」を上達させることができるでしょう。

TOEICや資格より大切なこと

徐々に日本でも「TOEICスコアが高いことと、英会話できることは別」という考えが浸透しつつあるように感じます。

この記事のはじめに書いた、あなたの「英会話マップ」で描くゴールの通過地点にTOEICがある場合は、スコアを取ることに集中する段階もあるでしょう。

ただやはり「英会話」はコミュニケーションです。話し手と聞き手がスムーズにやり取りを行うために何が必要か。それを今回お伝えしてきたつもりです。

英会話の上達を目指す方にとって、参考にしていただければとても嬉しいです。

記事のまとめ

上達を導く女性英会話講師

熟練ネイティブ講師であるエマの目線から、日本人のための「英会話上達」についてお伝えしてきました。

日本人の方にはあまり馴染みがない内容があったかもしれませんが、すべて英会話の上達には欠かせないことです。

では、「英会話上達に大切なこと5つ」を振り返りましょう。

①学習マップで英会話上達のプロセスを描く
②英会話で難しい文法は気にしない
③英語上達のコツは「質問上手」
④英会話のやり取りに時間を掛けない
⑤「本当の自分」を英会話でも出せるように

英語の上達は、皆さんが頭で考えているほど難しいものでは決してありません。しっかりとした手順を踏めば、上達に長い時間は必要ないのです。

マルチリンガルであり、日本で長く英会話講師をしているネイティブから見ると、日本人の皆さんはただそのことに気づいていないだけだと思います。

もう一度、英会話の上達方法をご自分のなかで振り返ってみて、さらなる英会話の上達を目指していきましょう!

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