動画サービス・SNS・スマホゲーム・ネットサーフィン、などなど。英語の勉強を始めようとするときに限って迫ってくる「誘惑」との闘い。
「英語の勉強の前にちょっと気になるアレを…」
なんて魔が差してしまい、英語学習は予定の時間より減少。「明日こそはちゃんとやろう!」と思いつつ、結局同じことを繰り返してしまう。
TOEICテストのように”deadline”が決まっていても、なぜか直前にならないと本気を出せない。誰しもこんな経験はあるはずですよね。なぜダメだと分かっていても人は誘惑に打ち勝てないのでしょう?
今回はアメリカNYの人気ブロガーTim UrbanさんによるTEDトーク“Inside the mind of a master procrastinator”「先延ばし魔の頭の中はどうなっているか」についてお話していきます。
先延ばしをしてしまう脳内ではこんなにも面白いことが起きている!と簡単な気持ちで見られる内容であると同時に、英語学習のときのように先延ばしをしてしまう自分を「ハッ」と客観的に見ることができるでしょう。
TEDと聞いて皆さんがイメージする難しいものとは違い、Timさんの動画はライトでポップなお笑い要素のある内容です。それにも関わらず、英語学習を先延ばししてしまう自分に「グサッ」と突き刺さるのは間違いなし…
それでは早速チェックしていきましょう!
目次
「先延ばし魔の頭の中はどうなっているか」
“Inside the mind of a master procrastinator”
「先延ばし魔の頭の中はどうなっているか」(13分56秒)
タイトル:“Inside the mind of a master procrastinator”
話し手:Tim Urban
(https://www.ted.com/talks/tim_urban_inside_the_mind_of_a_master_procrastinator)
【総合的な難易度】
易 ★★★☆☆ 難
■ 英語の難易度
易 ★★☆☆☆ 難
■ 英語スピード
遅 ★★★☆☆ 速
■ 話の内容の難易度
易 ★☆☆☆☆ 難
トークの概要 前編
(※英語力を鍛えたい人は、概要を読む前に動画を観ることをおすすめします。)
レポートをたくさん書かねばならなかったTimさんの大学生時代のお話から始まります。レポートを書き上げるために、はじめの計画では、締め切りまで時間をじっくり使いながらコツコツと進めるつもりでしたが、結局レポートに着手するのは締め切り直前になってから。
極めつけのエピソードは、本来は1年スパンで完成させる卒業論文を先延ばしにしすぎた結果、2日間夜通しで書き続けて締め切りギリギリで提出したそう。(そして内容はひどい出来…)
誰にでもこんな経験はありますよね。そんな経験をもとに、Timさんはコツコツ積み重ねができる人と先延ばしをしてしまう人を比較してみました。
積み重ねができる人は「理性的意志決定者」が脳内にいて行動をコントロールしています。一方、先延ばしをする人は「理性的意志決定者」に加えて「すぐにご褒美が欲しいおサル」が脳内に存在していると言います。
この「おサル」が曲者で、文明社会を築いた人間の知性を原始時代の動物的知能に戻してしまいます。「おサル」の存在が知性とは相反する「ラクで楽しいこと」への衝動を駆り立てるのです。
自分をコントロールできず「おサル」に舵を取られてしまうと、「楽しみ」「罪悪感」「怖れ」「不安」「自己嫌悪」という先延ばしの負の感覚を抱きながらも現実から目を背ける行動をとってしまいます。
さて、問題はこの状態からどうやって「快適さは劣るが本当に重要なこと」への行動に変更できるか、ということです。
トークの概要 後編
「おサル」が脳をコントロールするようになってから、多くの人が経験するのは締め切りが迫ってくる危機感です。この危機感のことをTimさんは「パニック・モンスター」という三番目のキャラクターで表現しています。
自分に不幸が降りかかるような恐ろしい結末を目前としたときに、この「パニック・モンスター」は目を覚まします。「おサル」の唯一天敵となれる存在です。ひとたび「パニック・モンスター」が現れれば脳内は大混乱。「おサル」は脳内の舵を放り投げて一目散に逃げていく、というわけです。
ここで注意したいのが、明確な締め切りがあればこの「パニック・モンスター」が現れてくれて、徹夜での仕事を代償として「おサル」を追い払ってくれるのですが、もっと長期的で締め切りが決まっていないことに関しては「パニック・モンスター」が働いてくれないということです。
夢やあこがれのように、長期的がゆえに行動をなかなか起こせないとき。Timさんがスピーチの最後に提案するのが人生カレンダーです。人生の終わりという締め切りに対して、自分はあと何週間をものごとに費やせるのか確認してみることが大切だと。
1年間は約52週。人生を90年としたら、皆さんはあと何週間残っているでしょうか。まだまだ数千週残している人が多いと思いますが、そのうちの何十週、何百週という貴重な時間を「おサル」に奪われると考えたら悔しくないですか?
英語のマスターも人生で叶えたいことの一つでしょう。どうしても先延ばしをしてしまう人は、このTEDを見てみた上で「人生カレンダー」を見つめてみることをおすすめします。
要チェック単語
ここでTEDトーク内で使われている、チェックすべき単語や熟語などを確認していきましょう。
1. perplex /pəˈplɛks/
– verb (動詞):
to confuse and worry someone slightly
→ 困らせる
2. procrastination /prə(ʊ)ˌkrastɪˈneɪʃ(ə)n/
– noun (名詞):
the act of delaying something that must be done, often because it is unpleasant or boring
→ 先延ばしにすること
3. propagate /ˈprɒpəɡeɪt/
– verb (動詞):
to produce young plants or animals
→ 繁殖する
4. dormant /ˈdɔːm(ə)nt/
– verb (動詞):
not active or growing but has the ability to be active at a later time
→ 休止状態の
5. mayhem /ˈmeɪhɛm/
– noun (名詞):
a situation in which there is little or no order or control
→ 大混乱
6. insane /ɪnˈseɪn/
– adjective (形容詞):
mentally ill
→ 正気でない
7. cram /kræm/
– verb (動詞):
to force a lot of things into a small space
→ (無理に)詰め込む
8. epiphany /ɪˈpɪf(ə)ni/
– noun (名詞):
a moment when you suddenly feel that you understand, or suddenly become conscious of, something that is very important to you
→ 直観、ひらめき
要チェック熟語・フレーズ
1. bump up
to move (something or someone) to a higher level
→ つり上げる、格上げする
2. kick up
to become more active
→ 増やす、(ペース・速度を)上げる
3. be no big deal
to not be a serious problem
→ 大した事ではない
4. pull an all-nighter
to stay up all night for studying or related purposes, not just staying up for no reason
→ (勉強や仕事のために)徹夜する
5. take ~ into account
to consider or remember something when judging a situation
→ ~を考慮に入れる
6. be a mess
to be dirty and untidy, or be in a bad emotional state
→ だらしない、混乱した
まとめ
今回は先延ばしへの対策についてお伝えしてきました。英語学習のように、自分にとって有意義・重要だと分かっているものでも人間は先延ばしにしてしまうものです。
その先延ばしマインドからスイッチを入れ替えるには締め切りへの意識を強く持つということでした。明確な締め切りがない場合には、人生スケジュールと称して自分の寿命と照らし合わせて意識をコントロールしていくのが良いでしょう。
英語のような語学は習得までに時間が掛かるもの。しかし逆に言えば、時間を掛ければ誰にだって習得は可能なのです。先延ばししてしまう自分をコントロールし、効率的に英語を習得することで、できるだけ早く人生のネクストステージに足を踏み入れましょう!
「英語が話せない」には
必ず明確な理由が存在する
日本人特有の
英語力の頭打ちを徹底解決する
LINE英語学習マガジン
多くの日本人が直面している「英語が話せない」という悩みの根本的な原因。 それは「話すこと」の大切さを無視してきた日本の英語教育、つまり受験英語にあります。 誰もが学生時代に苦労したであろう、単語の暗記・綺麗な和訳・難解な文法。 このどれもが「話すための英語学習」には何の役にも立ちません。 その証拠として、受験英語型の学習法でペラペラになった人は残念ながら存在していないのです。 この事実に薄々気づきながらも、学生時代の英語学習法から抜け出せない。 あなたもきっとその1人なのではないでしょうか? 私たちに必要なことは、受験英語型の学習法からいち早く抜け出して「正しい英語学習法」を身に付けること。 これを知っているのといないのとでは、英語の勉強効率に雲泥の差が生まれます。 イングリッシュベイ青山が発行する公式LINEマガジンでは、正しい「英語学習法」とその具体的な「実践手段」について全無料で解説しています。 勉強しているのに一向に英語が話せるようにならない。 学習に時間とお金を費やしているのに英語が身に付いていない。 そんな悩みを持ちながらも、 「それでもやっぱり使える英語を身に付けたい」 「短期間で実践的な英語をマスターしたい」 「1年後に英語がペラペラの状態になっていたい」 などといった想いを抱いているあなたに役立つ内容です。
ぜひ、イングリッシュベイ青山の
公式LINEマガジンをご登録ください。