社会人必見!ラクに英文が読めるリーディングのコツ3選

「Google先生の翻訳ってやっぱりアテにならないことあるよね」
「ITの最新情報ってなんで英語でしか手に入らないんだろ」
「自力でもっとササッと英語が読めるようになれたらなぁ」

今まで英語を敬遠してきた社会人の皆さんの中でも、仕事するにあたって英語という存在を軽視できなくなってきている方が少なくないのではないでしょうか。

すでに社内で英語が飛び交っていたり、転職するにあたり外資系企業を狙いたいと思っていたり、英会話を中心に積極的に英語スキルを取得したい方もいるはずですが、まず今回は全ての社会人が持っていて困らないスキル「リーディングスキル」についてお伝えしていきます。

リーディングのコツを知っていれば、英文で書かれているコンテンツをストレスなく読めるようになることも可能なのです。では早速リーディングのコツの掴み方をチェックしていきましょう!

この記事を書いた人
牧野隆幸
​牧野 隆幸(まきの たかゆき ) イングリッシュベイ青山 シニアトレーナー

大学・自治体プログラムにTOEIC講師として登壇経験あり。一般企業や国際的な交流協会などでの勤務・従事経験を通して、様々な業界を見てきました。純日本人トレーナーとして少人数制グループをメインとしながら、計400人以上の方々に英語をお教えしてきた私が実践的な英語学習法をご案内いたします。

リーディングのコツ①:初歩の文法をよく理解する

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5文型(基礎の基礎)

「英語の文法と言えば難しい」とそう思っていませんか?確かに英文法の全範囲をマスターするには分厚い参考書を読み解く必要がありますが、リーディングのコツをつかむためなら中学レベルの文法を理解していれば問題ありません。

具体的にいうと5文型をしっかりと理解すること。ゆくゆくはこの5文型に沿って英文構造を無意識的に把握できることが理想です。では中学時代のおさらいをしましょう。5文型とは英文の基礎を成す下記5つの文型です。

(1) SV: 主語+動詞
(2) SVC: 主語+動詞+補語
(3) SVO: 主語+動詞+目的語
(4) SVOO: 主語+動詞+目的語①+目的語②
(5) SVOC: 主語+動詞+目的語+補語

口語的なカジュアル英文でない限り、英文の99%はこの5文型のいずれかから構成されていると言っても過言ではありません。そして注目すべきは、必ずどの文型もSV(主語+動詞)から始まるという点。

いわば、主語と動詞は「文章の主人公とその動作」なので、SVを明確に把握しながらリーディングを行うことで英文全体の趣旨を理解しやすくなるのです。

実はこの5文型が重要なコツというのは何もリーディングに限ったことではなく、「文章の主人公とその動作」を意識することでリスニング・スピーキング・ライティングにおいても各段にスキルアップできる可能性を秘めているのです。

SVOCに対する品詞のはたらき

次は品詞です。品詞というのは名詞・動詞・形容詞・副詞・前置詞・接続詞…などを分類したものの総称です。単語テキストで英単語を覚えるときに、その単語がどの品詞なのかという表記を見た記憶がある方も多いはず。

この品詞、リーディングスキルを上げるための非常に重要な材料になることを知っていますか?上に書いたように5文型を構成する要素はS(主語)・V(動詞)・O(目的語)・C(補語)の4つですが、このSVOCにはそれぞれ必ず決まった品詞が入ります。

S(主語) = 名詞
V(動詞) = 動詞
O(目的語) = 名詞
C(補語) = 名詞、形容詞

ここから分かるように、英文を構成するために必要な品詞は「名詞・動詞・形容詞」の3つしかないのです。ということは他の副詞や前置詞や接続詞などは「蛇足」…とまではいいませんが、5文型というルールに沿って構成された英文を「修飾」している脇役に過ぎません。突き詰めていえば修飾語句は「なくても」いいとも言えます。

英文の中に出てくる英単語がまず「名詞・動詞・形容詞」のどの品詞なのかを判別できれば、その単語がSVOCのどの要素に当てはまるかが理解しやすくなります。すなわち、「文章の主人公とその動作」のはたらきをするSVと、「その動作の対象」となるOやCが理解しやすくなるということです。

英文の構成要素となるSVOCを理解できたということは、家を建てるにあたって柱と壁が完成しているような状態です。あとは修飾語句という内装の飾りを施すだけですが、修飾がなくても「あぁ、これが家(英語の文章)の輪郭なのね」ということは分かります。まずは5文型と品詞理解によって英文の輪郭を捉えることからスタートすることが、リーディングスキルを向上させる近道となるわけです。

他の文法はその都度

もちろん5文型以外にも英文法は他にもたくさんあるわけですが、全てを覚える必要はありません。というより文法だけを覚えようとしてもすぐに忘れてしまいます。

なので基本的にはリーディング中に出てきた文法を、とりあえずその都度調べて理解することをおすすめします。もしその調べた文法がそのあと何度も出てくるようなら、否が応でも脳内に残っていくはずです。

当たり前ですが英文法はルールです。サッカーのようなスポーツでいえば、ひとまず手を使わずに足でボールを相手のゴールに入れることが分かっていれば何とかなります。例えばオフサイドみたいな難しいルールは、サッカーに慣れていき知識レベルを上げていくことで自然と理解できるようになるのです。

リーディングのコツ②:英文の切れ目を見極める

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スラッシュリーディングのすすめ

リーディングのコツ①でご紹介した5文型ですが、読んでいただいた方の中には「5文型が分かっても、修飾語句のせいで実際の英文は長くて読みづらいでしょ!」と感じた方もいるはず。

確かにそうです。先ほど5文型と修飾語句との関係の例えとして、家を建てるときの「柱や壁(SVOC)」と「内装(修飾語句)」と表現しました。例えば中古物件を買うときに細かい内装まで気を掛けていたら時間が掛かってしまいますが、まずその家の本質を探るために「柱や壁」といった骨子と「内装」を切り分ける必要があります。

これをリーディングで実現するために「スラッシュリーディング」という読み方を使います。スラッシュリーディングの目的は「英文を切り分ける」ことで「読み取るための英文を短くする」ことです。

読んで字のごとく、リーディングするときに記号の「 / 」(スラッシュ)を要所要所に挿入することで英文を切り分けるのですが、英語レベルによってスラッシュの入れ方は異なります。

ここではスラッシュリーディングを行うにあたって、スラッシュを入れる基本的な目安を挙げていきます。

スラッシュリーディングの手引き

まずはこの5つを把握しておくことで、だいたいの英文をスラッシュによって切り分けていくことができます。

(1) SVOCの後ろで分ける
 例) I hurt my neck / playing soccer.

(2) 前置詞(inやonなど)や、接続詞(andやbecauseなど)の前で分ける
 例) James will stay / in Tokyo / for a month / because he loves Japan.

(3) カンマのところで分ける
 例) When I listen to music, / I always feel sleepy.

(4) 文章の先頭にある副詞(副詞句)と主語の間で分ける
 例) Needless to say / studying English is important.

(5) 後ろから修飾する節をかたまりとして分ける(関係代名詞など)
 例) The dog / that is running over there / is mine.

説明するために前置詞や接続詞などの品詞の名称を使っていますが、簡単にいえばスラッシュを入れることで「意味のカタマリ」を作ることができればOKです。

(2)の英文 “James will stay / in Tokyo / for a month / because he loves Japan.” をスラッシュ付きで日本語に訳してみると「ジェームスは滞在するつもりです / 東京で / 1か月間 / なぜなら彼は日本が好きだから」となります。

どんなに英文が長くなったとしても、こうしてスラッシュを入れて「意味のカタマリ」を浮かび上がらせることで文章を短くでき、リーディングのスピードと理解度を向上させることができるのです。

英語の語順に沿って左から右に理解する

さて、スラッシュリーディングで意味のカタマリを明確にさせるだけでもかなり英文が読みやすくなるはずですが、リーディングスキルをさらにレベルアップさせるための考え方、それが「左から右に理解する」ことです。

先ほどの例文を綺麗な日本語で訳すと、「ジェームスは日本が好きなので、彼は東京で1か月間滞在するつもりです。」となりますが、この日本語の語順のままあえて英語に戻すと、 “Because James loves Japan, he in Tokyo for a month will stay.” というワケの分からない英語になってしまいます。

日本語に訳したり英語に訳したりするときに、こんなパズルゲームをしていたら時間が掛かって脳にストレスが溜まって仕方ありません。もし日本語に綺麗に訳しながらリーディングをしている方は、こうしたストレスに見舞われているはずです。

このストレスから回避するために、英語の語順に沿って「左から右に理解する」することが重要。“James will stay / in Tokyo / for a month / because he loves Japan.” という文は、日本語が多少不自然になったとしても「ジェームスは滞在するつもりです / 東京で / 1か月間 / なぜなら彼は日本が好きだから」という順番で読み解いていくべきなのです。

この英語の語順に慣れれば、5文型の理解と同じくリーディング以外のリスニング・スピーキング・ライティングのスキル向上に必ず役に立ちます。

リーディングのコツ③:英語を英語のままストレートに読み解く

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日本語に訳しすぎない

最後の3つめのコツは実践するのが少し難しいのですが、日々コツコツと積み重ねることができれば、日本語英語から脱却してネイティブ英語に近い考え方を手に入れることができます。つまり英語を英語のまま理解することができる方法です。

まずは日本語に訳しすぎないことから始めましょう。極端なことを言うと英会話で “dog” と聞いて「犬」とわざわざ訳そうとする人は少ないはず。そして “A dog is walking.” というような文章になっても、まだ英語のまま理解できるのではないでしょうか。

私たち日本人にとって、英語を理解するときの日本語はあくまで「自転車の補助輪」のような役割でしかありません。あった方が最初は心強いのですが、慣れてくるにつれて取り除いてしまった方が速いスピードが出せるものです。

どうしても日本語に訳さないと意味が分からない場合を除き、少しずつでもいいので英語を英語のまま理解しようとする姿勢でリーディングを行ってみましょう。

イメージを使って英語を理解する

「簡単な英単語や英文は日本語訳しなくても理解できるけど、難しい英語になったらどうするの?」というのは当たり前のギモンですね。もちろん日本語を補助輪として意味をかみ砕いてもいいのですが、そんなときはイメージを使って理解することをオススメします。

例えば、子どものころに “dog” という単語を覚えるにあたって、「犬」の絵が描かれたカードで覚えた記憶はありませんか?「犬 = 四足歩行のモフモフした動物」というイメージは世界共通なので日本語を介在させる必要はありません。

ということは英語をイメージで捉えらえるようになれば、最終的には日本語なしで英語を理解できるということです。

これを実践する方法の1つとして、英単語をGoogle画像検索で検索してみてください。その英単語を直感的なイメージとして把握できるはずです。ただ、画像検索ではイメージにぴったり合った画像が表示されない場合があります。そんなときは次の英英辞典を使うと良いでしょう。

英英辞典で調べる習慣

当たり前ですが英英辞書で英単語を調べると、英語の説明を見ることができます。日本語で意味を覚えようとする必要がないため、英語を英語のまま理解するトレーニングになります。

もちろん英英辞書を引いても説明が分からない場合は、英日辞書を引いてみて理解度を補完してもOKです。これを地道に繰り返しましょう。

英英辞書で調べる習慣をつけておけば、日本語を介さずに英語のまま理解ができる英単語の量が増えていきます。単語レベルで英語を英語のまま理解ができるようになれば、英文をリーディングする場合も日本語を介さずに理解できるようになります。

長い道のりに思えますが、まずコツコツと習慣化することが大切。慣れていった先にネイティブ英語に近い英語の考え方を手に入れることができるなら、やる価値は十分にあるはずです。

記事のまとめ

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さて、今回は英文を読むにあたって、スラスラとリーディングができる3つのコツについてお伝えしてきました。

では記事をまとめで振り返りましょう。

・リーディングのコツ①:初歩の文法をよく理解する
基礎的な中学英語だけで英文構造の大半を理解できる

・リーディングのコツ②:英文の切れ目を見極める
スラッシュリーディングで英文を細かく切り分け、意味のカタマリを捉える

・リーディングのコツ③:英語を英語のままストレートに読み解く
可能な限り日本語を介さないための英語学習法

多読がリーディングスキルアップに良いと言われていますが、多読をする前にこうしたコツを知っておくことが効率的にスキルアップするための何よりの近道です。スラスラとリーディングを実施できるよう、ぜひ3つのコツを駆使してみてください!

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