厳選の万能表現!ビジネス英語のシーン別フレーズ集

ビジネス英語、シーン

「日常的な英語なら何とかイケるけど、ビジネス英語となると…

こんな思いをしている方は少なくないはず。

しかし安心してください。
思っている以上に、ビジネス英語と日常英会話との距離は近いのです。

その距離の近さは、方言と標準語の関係によく似ています。

例えば、関西から上京してきた新大学一年生。
この大学生は、わざわざ標準語を勉強し直すでしょうか?

「あ、標準語だとそうやって言うんやー」

こんな体験を繰り返して、すでに知っている関西弁をベースに、標準語を学んでいくのが想像つくでしょう。

ビジネス英語も全く同じことが言えるのです。

今回は、海外の省庁とやり取りやミーティングをしている私が、日常英会話からビジネス英語にステップアップする手順と、ビジネスに便利な英語のキーフレーズをお教えしていきます。

「ビジネス英語」という言葉に抵抗感を覚える必要はありません。意識を少し変えるだけで、ビジネス英語をスムーズに扱えるようになります。

それでは、意外にシンプルなビジネス英語への取り組み方を一緒に見ていきましょう。

この記事を書いた人
牧野隆幸
​牧野 隆幸(まきの たかゆき ) シニアトレーナー

大学・自治体プログラム TOEIC講師として登壇。純日本人の英語トレーナーとして、一般企業や国際的な交流協会に勤務・従事しています。少人数制グループをメインとしながら計400人以上の方々に英語をお教えしてきた私が、実践的な英語学習法をご案内いたします。

シンプルにビジネス英語を考える「英会話+α」の意識

日常で使う英語との差は「丁寧な表現」

ビジネス英語と日常英会話との違いは、ずばり「丁寧な表現」かどうかという点。

「ビジネス日本語」があると仮定しましょう。
それは日常会話で使う言葉をベースに、ちょっとした心遣いの違いで丁寧な表現に変えられるものではないでしょうか。

 × してもらえますか
 ○ していただけますか

 × します
 ○ いたします

たったこれだけの違いで、丁寧さはアップするのです。

そしてこの「ビジネス日本語」は一度定着させてしまえば、様々なビジネスシーンで使いまわせるような万能なフレーズなはず。それは「ビジネス英語」においても同様です。

普段の仕事で使うような万能なキーフレーズを、コツコツと装備していきましょう。

そうすればあなたも立派な「ビジネス英語」スピーカーです。

ビジネス英語って本当に難しいの?

私のところにご相談にいらっしゃる方の半分ほどは、ビジネス英語を必要以上に難しいものだと捉えていらっしゃいます。

彼らの考え方をテレビゲームで例えるなら、「ビジネス英語の習得」はレア度の高いアイテムやスキルを手に入れるようなもの。

使用頻度がたいして高くないもの(ビジネス英語でいうなら、お堅い英単語やフレーズ)を覚えるために、長い時間と苦労が必要と考えているのです。
でもゲームクリアのためには、プレイヤーの基礎的なレベルを上げられれば、意外と何とかなるものですよね。

身の周りで使わないような英語の習得を目標とするより、普段仕事などで日常的に使うような英語のレベルをコツコツと上げる方が、ビジネス英語への近道なのです。
そして日常的に使用する言葉は、日本語でも英語でも複雑ではありません。

結論、ビジネス英語は難しくありません!

ではビジネス英語の習得に向けて、早速実践に移っていきましょう。

英会話の挨拶のような、定型フレーズの数を増やす

“Hello, My name is Taro Yamada. Nice to meet you.”

中学校で習ったこんなフレーズも、初対面で使える立派な「ビジネス英語」です。
ポイントは”Hi”ではなく、”Hello”という丁寧な表現をしたこと。

「何だそんなことか」
そう思われた方も多いはず。

そうです、ビジネス英語ってそんなものなんです。

こんな簡単なフレーズさえビジネス英語と言うのなら、基礎さえ身に着けていれば誰でもビジネス英語が使えそうな気がしませんか?

ビジネス英語を習得するための第一歩は、どんなフレーズが丁寧で、どんなフレーズがカジュアルなのかを知ることです。

そして、ビジネス英語には失敗することが少ない鉄板のフレーズが存在します。鉄板フレーズをどんどん使っていって、ビジネス英語の成功体験を築いていきましょう。

ビジネス英語のキーフレーズ大公開!

英語フレーズ集

大切なのは実践すること

「英語には敬語がない」なんてたまに耳にしますが、もちろんそんなことはありません。

日本語で言う「です・ます・いたします・させていただきます」のような、ビジネス英語としてふさわしい敬語・丁寧語はちゃんと存在します。

それではさっそく、ビジネス英語として様々な場面で使えるような鉄板フレーズを見ていきましょう。

ビジネス英語を上達させるために大切なのは「使う」ということをお忘れなく!
使えそうな鉄板フレーズは、今日にでもすぐ使ってみてください。

どんな場面でも便利!万能フレーズ集

・I appreciate your ~:「(あなたの)~に感謝いたします」

言わずと知れた、“thank you”の丁寧表現。これを使うだけでかなりフォーマルな印象を与えるビジネス英語です。”~”にはsupport(ご支援)/cooperation(ご協力)/kindness(親切さ)など、感謝の対象となる相手がしてくれた「行為」や「状態」となる名詞を当てはめましょう。

・I would like to ~:「~したいと思います」

こちらもビジネス英語では頻出フレーズ。「~したい」といえば”want to”ですが、ビジネス英語の表現としてふさわしいのは”would like to”です。”~”にはやりたいと思う動詞+その内容を入れましょう。ask you(あなたにお尋ねしたい)/talk about your products(あなたの商品について話したい)/know the situation(状況を知りたい)など。

・May I ~ ?:「~してもよろしいでしょうか?」

“Can I ~ ?”を使えるなら、CanをMayに変えるだけでグッとビジネス英語感が向上します。”~”には、have documents(書類をいただいてもよろしいでしょうか)/see you tomorrow(お会いするのは明日でよろしいでしょうか)/ask you a favor(お頼みしてもよろしいでしょうか)など、許可を仰ぎたい動詞+その内容を入れましょう。

・Could you ~ ?:「~していただけますか?」

こちらも同じく、”Can you ~ ?”が使えれば、CanをCouldに変えるだけの簡単で丁寧なビジネス英語フレーズです。Couldの代わりにWouldも使えますが、厳密にいえばCouldの方が謙譲的なので迷ったらCouldを使いましょう。”~”には可能かどうかお伺いを立てたい動詞+内容、例えばsend an email(メールをお送りいただけますか)/tell me the detail(詳細を教えていただけますか)/help me(お手伝いいただけますか)などを入れると、ビジネス英語として文句なしの表現です。

・I am afraid that 〇〇〇:「恐れ入りますが〇〇〇(ネガティブなこと)」

日本語も英語も、お断りをする際にワンフレーズ入れるとネガティブさが和らぎます。〇〇〇にはI can’t do it(私にはできかねます)/I will be late(遅れます)/I have another meeting(他の打ち合わせがあります)など、ネガティブな内容となる文章を入れましょう。

ビジネス英語として使えるシンプルなフレーズはまだまだたくさんありますが、まずは上記のフレーズを使いこなせるようにしていきましょう。

次の項目からは上記のフレーズを中心に、ぜひシーン別で使っていただきたいビジネス英語のフレーズ集をお伝えします。

シーンA:メール

英文メール

失礼のないメールを送れるビジネスパーソンに!

・I appreciate your constant support.:「お世話になっております」

英語で「お世話になっております」を的確に表現するフレーズはありません。そのため、インターネットで検索しても”I hope this email finds you well”など様々な表現がヒットします。

ここではせっかくなのでキーフレーズを使って表現しましょう。直訳すると「変わらぬご支援を感謝しております」という意味です。

・I would appreciate your understanding.:「ご理解していただけますと幸いです」

最初の表現との違いはなんでしょう?そう”would”ですね。
wouldには仮定のニュアンスが込められているので、「もうそうしていただけたら・もしそれがありましたら(仮定)、感謝いたします」という表現になります。

“understanding”を”cooperation”に変えると「ご協力いただけますと幸いです」になりますよ。”your”のうしろをいろいろと変えることで汎用性が広がります。

・Please see the attached file.:「添付ファイルをご参照ください」

キーフレーズは不使用ですが、これもシンプルな英語表現です。
“see”のほかに”refer to”や”find”と表現する人もいますが、一番簡単な“see”で問題ありません。

attachedは「添付された」という意味です。単体ではなかなか見ない単語ですが、「添付ファイル」というフレーズはメールでよく使うので覚えてしまいましょう。

・Please contact me if you have any questions.:「ご不明な点がございましたらご連絡ください」

こちらもキーフレーズは不使用ですが、”please”で乗り切れます。

もしワンランク上のビジネス英語として、「お気軽に」というニュアンスを込めたいときは“Please do not hesitate to contact me if you have any questions.”と書きましょう。

“do not hesitate to”とは「ためらわないで」という意味です。

シーンB:電話

英語、電話

「電話をかける」編

・Hello, this is Tanaka from XXX company.:「もしもし、XXX社の田中です」

電話では出だしだけ、”I am”ではなく“this is”となることに注意しましょう。それ以降は通常の会話のように”I am”と言います。

「個人名+from+社名」をセットで覚えておくと便利です。

・May I speak to Mr. Smith?:「スミスさんお願いします」

出ました!キーフレーズの“May I ~?”です。

「スミスさんにお話しさせていただいてよろしいですか?」というのは直訳です。電話以外で「今話しかけて大丈夫?」と聞く際も、”May I speak to you?”というように使えます。

・I would like to tell you about the project:「プロジェクトについてお知らせしたいのです」

「~したい」の丁寧フレーズ“would like to”です。
電話会話の出だしで、何のトピックについての電話なのかを相手に伝えるときに便利です。

“the project”の部分を他の名詞に変えることで、ご自分がお知らせしたい内容を自由に表現することができます。

・I would like to ask if the project is going well:「プロジェクトが順調に進んでいるかどうかお聞きしたいのです」

こちらも上と同じ”would like to”ですが、ここで覚えるべきなのが“ask if (文章)”のフレーズ。

「~かどうか聞く」という意味になるので、まだYesかNoか分からない内容を聞くときに便利です。

・Could you ask him/ her to call me back?:「折り返しお願いできますでしょうか?」

キーフレーズで挙げた“Could you ~?”「~していただけますか?」を使った、先方が不在だったときの表現です。

お話をしたかった相手が男性が女性かで、himとherは使い分けましょう。
“ask (人) to do”で「(人)にdoしてもらえるか頼む」という意味。

・May I leave a message?:「伝言をお願いしてもよろしいですか?」

許可を求めるキーフレーズ“May I ~?”です。

leaveは「去る」という意味に加えて,去った後の「(何かを)残す」という状態にも焦点が置かれている動詞です。

「電話を受ける」編

・How may I help you?:「どのようなご用件でしょうか?」

キーフレーズ“May I ~ ?”の冒頭に「どのように」という意味の“How”を付けた表現。

直訳すると「どのようにお手伝いをさせていただけますか?」という意味ですね。

・Could you wait a moment?:「少々お待ちいただけますか?」

こちらもキーフレーズに挙げた“Could you ~ ?”の表現。保留するときに使えますが、電話以外でももちろん使えます。

・I’ll transfer you.:「(担当者に)転送いたします」

キーフレーズにはありませんが、電話をよく転送することがあれば覚えておきましょう。

“transfer”には「今あるところから物や人を移動させる」という意味があります。電話とは別の場面では、乗り物の乗り換えのときにも使いますね。

・I am afraid that he/she is not available right now.:「あいにく彼(彼女)はただいま電話に出られません」

ネガティブな内容を伝えるときは枕詞キーフレーズ“I am afraid that 〇〇〇”を使ってワンクッション入れましょう。

また、“not available”という表現は、取り込み中・話し中・離席中などの状況に関わらず、「出られない」ということを伝えられる便利なフレーズです。

・May I take a message?:「ご伝言承りましょうか?」

「電話をかける」編で出た、伝言を残す場合とは逆の表現です。”leave”と”take”を混合しないように気を付けましょう。

・Could you speak more slowly?:「もっとゆっくりお話いただけますか?」

相手の話すスピードが速くて聞き取れなかったときに、キーフレーズを使ってお願いしてみましょう。
“slowly”の部分を、「大きな声で」という意味の”loudly”に変えれば、音声が遠いと感じたときに使えます。

シーンC:会議

会議

「司会役」編

・Let’s start the meeting.:「会議を始めましょう」

時間になったとき、人数が揃ったときなど、会議を始める合図を出すときに使えるフレーズです。

・I really appreciate your attendance to this meeting.:「ミーティングにご出席いただき誠にありがとうございます」

キーフレーズ“I appreciate”“really”を加えることで、「誠にありがとうございます」という更に丁寧な表現となります。

・Today, I would like to talk about ~ :「今日は〜について話したいと思います」

“would like to”という丁寧フレーズを使い、会議の目的や内容を伝えることができるフレーズです。

・Please take a look at the papers in front of you.:「目の前にある資料をご覧ください」

キーフレーズではありませんが、おなじみの”please”を使った表現。

“please look at ~”でも十分通じますが、“please take a look at ~”を使うと「ちょっと見てみてください」というニュアンスを込めることができます。

・Do you have any questions?:「質問はありますか?」

英語で質問されるのは「怖い!」と思う方もいるかもしれませんが、会議を生産的なものにするのなら質問は避けて通れません。

不意に質問をされると焦ってしまうので、どうせならこちらから質問がないか投げかけた方が、心の準備を整えられるものです。

・I would like to close the meeting.:「会議を終わらせたいと思います」

会議を終わらせる際にも“would like to”のフレーズを使うことができます。

「参加者」編

・May I ask a question?:「質問してもよろしいでしょうか?」

日本人はよく「会議で黙っている」というイメージを持たれがちです。

会議での存在感を出すためにも、キーフレーズを使って勇気をもって質問してみましょう。

・What do you think about ~?:「~についてどうお考えですか?」

「質問はあるんだけど、どうやって聞けばいいか分からない!」

そんなときも難しく考えなくて大丈夫です。実際はこんなシンプルなフレーズで質問することが可能です。

・Could you explain to me how that’s going to work?:「どのように機能するのか説明してもらえますか?」

キーフレーズの“could you ~ ?”は質問の際ももちろん使えます。

“work”という単語は「働く」という意味でおなじみですが、人以外の物が働くときも使うことができる動詞です。物が主語の時は「機能する」「作用する」という日本語に変換すると分かりやすいですね。

まとめ:定番フレーズをまず5個装備しよう

英語フレーズ、まとめ

キーフレーズを中心にビジネス英語のフレーズをお伝えしてきました。
簡単に今回の内容をまとめますと、


・日常会話とビジネス英語の差は「丁寧な表現」
・ビジネス英語は意外と難しくない
・ビジネス英語習得のコツは使いまわせる定型フレーズ数UP
・大切なのは実践すること

という内容でした。

ご注意いただきたいのが、ここで挙げたフレーズ全てを覚える必要はないということ。一度に覚えるのは大変ですし、ご自分の業務と関係ないことを定着させても仕方ないからです。

「これは使える!」と思うビジネス英語をまずは5個ピックアップし、実際のビジネスの中で使ってみてください。

いつもなら「ビジネス英語」で検索してコピペしていた英語でも、自分の頭で使っていくうちに「知っているフレーズを活用すると、この表現はこういう英語になるかな」と推測ができるようになります。

このプロセスを心掛けることができれば、フレーズの数が5個から10個、10個から15個と、確実にビジネス英語のスキル範囲が広がっていくはずです。

そして最後に大切なのは、「自分の英語は通じる」という自信を持つこと。

ぜひ今回のキーフレーズを中心とした英語を実際に使っていただき、ビジネス英語を使える人材として、周囲から一目置かれる人物になっていきましょう。

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