突然ですが、満足のいく「自己紹介」を英語でできますか?
特にビジネス面においては、ミーティングのセッティングなどの事前準備を優先してしまうあまり、効果的な自己紹介を用意することはつい後回しになりがちです。
しかし!たかが自己紹介、されど自己紹介。英語に自信があればなお良いですが、英語力がなくても文化や打ち解け方の違いをしっかり把握しておくことで、今までと比べて劇的に良い第一印象を残すことが可能です。
自己紹介をした相手と再会する際に“Oh, Mr./Ms. ○○! Nice to see you again!”と言ってもらえるような良好なビジネス関係を構築することを難しいことではありません。
今回は、これまで計300人以上の方々に英語をお教えしてきた私が、ビジネスシーンで使える「英語での自己紹介」のフレーズをご紹介します。
今回お伝えするフレーズをマスターし、自信をもって自己紹介ができるようになりましょう!
目次
心構え:ビジネス英語における効果的な自己紹介
挨拶例文より先に身に着けるべきは「自信」
自己紹介する際の心構えとして何より大切なこと、それは「自信のある態度」を示すことです。仕事モードの外国人の方々は、特に初対面の相手の態度をとてもよく観察しています。
慣れない英語、慣れない外国人。私たち日本人にとって緊張してしまうのも分かりますが、自信のない態度を外国人に見せてしまうとビジネスの相手としてふさわしくないと思われるきっかけとなることもあります。
外国人といえど、相手も同じ人間です。あなたが英語が話せないのと同様に、相手も日本語が話せないのは一緒です。つまりコミュニケーションの前提はお互い様です
落ち着いてずっしりとした態度で外国の方をお迎えしましょう。
自己紹介をする直前のポイント
ビジネスの場で外国の方と初めてお会いする際にポイントとなるのが、「アイコンタクト」と「握手」です。
上記でお伝えした「自信のある態度」を発揮できる絶好の機会です。たとえあなたの英語力が十分でなくても、この機会を使えば外国人に印象を残すことは不可能ではありません。
まず「アイコンタクト」が最初の関門。海外では相手の目をまっすぐに見ることが「あなたに関心がありますよ」という証です。逆に言うと、目が合わないと「関心がありません」という態度として伝わってしまいます。
日本人同士では、相手の目を見過ぎると失礼にあたることもあるので難しいでしょうが、海外の文化だと割り切ってしっかりアイコンタクトするように心がけましょう。
そして次に「握手」を交わします。握手が「ふにゃ」っとした握り具合だと、頼りない相手だと思われることもあります。必要以上に強く握る必要はありませんが、ガッチリと力強さをアピールするのが海外スタイル。
なお、握手をしている間もアイコンタクトを忘れずに。
海外のビジネス作法の違い
自己紹介の際に、日本との文化の違いを思い知る場面があります。
・お辞儀をしない
・名刺を重要視しない
お辞儀は頭のてっぺんを相手にさらす行為のため、これも海外作法に置き換えれば自信がある態度には見えません。
特に欧米の方は、よっぽど目上の人と挨拶をするとき以外はお辞儀をすることはまれ。
外国の方と挨拶するときは、ついついお辞儀をしないように心掛けましょう。お辞儀をしなくても無礼にあたることはありませんのでご安心を。
また、日本のように暗黙の了解で名刺交換をする流れができることも多くはありません。名刺交換をしたい場合は、
“Let me give you my business card.”
“Do you have a business card?”
などと、きっかけを作る発言が必要となることも。さらに名刺を渡した本人の目の前で、外国の方は名刺をメモ代わりに何か書き留めることもあります。
びっくりするかもしれませんが決して嫌がらせをしているわけではないので、これも文化の違いだと割り切りましょう。
さて、これらの心構えは仮に全くビジネス英語ができなくても、心持ち一つで実行できるものばかりです。しかし実行できない日本人もまだまだ多いのも事実。
心構えを身に着けることは、英語の挨拶例文を覚えて使いこなすよりはるかに簡単です。まずはこれらの心構えを実践してみることで「お、他の日本人とは違うな」と相手に感じてもらえるビジネスパーソンを目指しましょう。
次の項目からは、使える例文をご紹介していきます。
名前や会社情報など。スムーズに自己紹介する英語フレーズ
挨拶
どんなシーンでも相手が初対面の人であれば、まずは「挨拶」から。“Hi”はカジュアルすぎると捉えらえることもあるので、“Hello”からはじめるのが無難です。
Hello.
(こんにちは)
Nice to meet you./ Great to meet you.
(はじめまして、お会いできて嬉しいです)
It’s a pleasure to meet you.
(お目にかかれて嬉しいです)
It’s so nice to finally meet you.
(やっとお会いできて嬉しいです)
名前を伝えるときのフレーズ
名前を伝えるとき日本人がよく使うフレーズは“My name is”ですが、少し堅い印象を与えます。一般的にはI am の後に名前を言うのがベスト。
I’m Taro Yamada.
(私は山田太郎です)
出身
自己紹介において、出身地の説明は必ずしも必要ではありません。しかし、相手のゆかりのある土地だと事前に分かっている場合は、共通の話題として会話のネタになります。積極的に紹介していきましょう。
I’m from Tokyo.
(私は東京出身です)
I was born and grew up in Yokohama.
(私は生まれも育ちも横浜です)
I lived in New York for about 2 years.
(2年ほどニューヨークに住んでいたことがあります)
部署や担当業務・経歴などについて
こちらのフレーズ集も、事前にある程度知っている相手であれば不要の場合もあります。ただ、パーティなどの場で前情報もなく、全くの初対面で英語を使う必要がある方は、しっかりと使えるようにしておきましょう。
自分は何の仕事をしているか、また、過去にどんな経験や学歴があるか、という情報は自己紹介でも重要な項目の1つです。なるべくシンプルに分かりやすく表現することがポイントです。
I’ve been working in the financial industry for 10 years.
(金融業界で10年働いています)
I’m in charge of the human resources department.
(人事部門の担当(責任者)をやっています)
I’m in the ◯◯ department.
(◯◯部で働いています)
I manage the Sales department for a securities company.
(証券会社の営業部を管理しています)
I’m running my own business.
(自営業をしています)
I studied Psychology at Tokyo University.
(私は東京大学で心理学を勉強していました)
I majored in Business.
(大学では、ビジネス専攻でした)
趣味
趣味の話題に関しても、相手やシチュエーションを考慮した上で切り出すかどうかを決めましょう。相手との共通の話題として、その後の会話を盛り上げられるかどうかが見極めポイント。
I like traveling abroad.
(海外旅行が好きです)
“traveling abroad”の部分を言い換えて、playing the piano, swimming, cooking, fishing, shopping, など自分の興味のあることを紹介できます。
I’m a big fan of Seattle Mariners.
(シアトル・マリナーズの大ファンなんです)
I speak English and some Chinese.
(英語を話し、中国語は少し話せます)
※someをつけると「少し、多少は」の意味になります。
ビジネス英会話のコツ、それは相手に質問すること
英語で自己紹介後の会話を盛り上げる!
ここまで、自己紹介で使えるフレーズについてシェアしてきましたが、日本人が悩みがちなのは一通りの挨拶が終わった後の会話。
相手から想定外の質問が来て、何と答えればいいかわからなくなったり、どういう質問をすれば話が広がるのか分からなくなったりするケースが非常に多いです。
そんな悩みをすぐに解消できる方法が次の二つです!
・会話で相手に聞く質問を事前に準備する
・そして質問される前に自ら質問する
外国人から質問をされると、混乱して頭が真っ白になってしまうのは、話の内容を予想できていないからです。
ある程度話の内容を想定することが出来れば、完璧に相手の会話の内容が分からなかったとしても「あー、多分こんなことを聞いているな」と分かるようになります。
そこで、自己紹介のあとに使える会話例をご用意しましたので、ぜひ実際に使ってみてください。
滞在・フライトに関する質問
海外から来た相手に対して非常によく使える例文です。日本に来る途中や、実際に来日したあとに発見やトラブルがなかったか、聞いてみましょう。会話が膨らむもとになるかもしれません。
How was your flight?
(フライトはいかがでしたか)
Is this your first visit here?
(今回こちらにいらっしゃるのは初めてですか)
ビジネスに関する質問
社外の方にも社内の方にも使える例文です。ご自分もそのビジネスに明るい場合、相手からの信頼を勝ち取るきっかけにもなります。
How long have you been in this business?
(この業界はどのくらいになりますか)
What projects are you working on while you are here?
(滞在中はどのプロジェクトで働くのですか)
天気に関する質問
相手の国と日本の気候が違う場合、相手への気遣いも兼ねてこういったフレーズを質問するのはとても効果的です。
How was the weather in London when you left?
(出発の時、ロンドンの天気はどうでしたか)
It’s a bit warm for this time of year.
(この時期にしては少し暖かいですね)
番外編:電話・メール・会議で使える例文集
電話編
外資系企業でもない限り、いきなり電話口で英語の自己紹介をするのはレアケースかもしれません。もし電話で自己紹介することになっても、基本的には対面でのフレーズと同様です。
ただ電話フレーズに特有な点もありますので、いくつか挙げてみましょう。
Hello. This is Yamada calling from ABC Corporation.
(もしもし、私はABC社から電話を差し上げています山田というものです)
It’s nice to talk with you.
(お話できて嬉しいです)
電話口では“I am”よりは“This is”が好まれます。また対面で会うわけではないので“nice to see/meet you”を使う代わりに“nice to talk with you”を使いましょう。
メール編
電話では“This is + 名前”でしたが、メールの場合は対面と同じ“I am + 名前”で大丈夫です。そのあとにご自分の担当部署や仕事などを続けていくといったように、メールでの自己紹介フレーズは対面のものを応用することができます。
あえてフレーズを挙げるなら、初めてメールを送る場合は明確な要件がある場合が多いので、その例を英語でお伝えしましょう。
I am writing you to request information about〜.
(~についての情報をリクエストしたく、ご連絡させていただいております)
I have a question about ~.
(~について質問がございます)
会議編
会議での自己紹介も、これまでにお伝えした挨拶例を活用して対処することができます。会議で使えるフレーズをあえて挙げるならば、複数人数いる場面で自己紹介するための注意を引く英語でしょうか。こちらを記しておきます。
Let me introduce myself.
(自己紹介をさせてください)
“Before starting the meeting”(会議を始める前に)
といったフレーズを付け加えれば、さらに会議出席者の注意を引くことができるでしょう。
Hello everyone. I’m Taro Yamada.
あとはいつものように名前や担当業務などを自己紹介するだけです。英語での挨拶は他の記事でもご紹介していますので、ぜひご覧ください。
→『メールでも初対面でも!挨拶で困らないビジネス英語例文集28選』
まとめ
さて今回の内容をまとめましょう。
・英語で自己紹介する心構え
・対面で自己紹介するための英語フレーズ
・ビジネス英会話のコツは質問
・電話・メール・会議で使える自己紹介例文
このようにビジネスの場面で使える、自己紹介のための極意と英語例文をご紹介しました。
もちろん自己紹介のあとに「会話を続ける」という場面になれば、そもそもの英会話スキルが必要にはなってきます。ただ、英会話レベルがいきなりググっと急成長するわけではありません。
まずは自己紹介のように小さなステップをこなし、成功体験を積み重ねることが大切であり、その積み重ねから英語への自信が身に着いていくものです。
今回ご紹介した例文を口に出して何度か練習し、本番では自信のある態度を相手にしっかりとお見せし、最高の対応ができるように備えてみましょう!
「英語が話せない」には
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