「英語を話せるようになりたい!」
日本人なら誰もが1度は思うことですよね。グローバル化という言葉にもはや新鮮味を覚えなくなった昨今「英語が話せたらもっと良かったのに!」と感じる場面が日常レベルになった人もいるのでは?
私はというと、アメリカ留学のため大学入学から卒業まで4年半を現地で過ごし、現在英語トレーナーとして中学生から社会人を対象に、英語・英会話のトレーニングを行っています。
新しく受講される人の初レッスン時に感じるのは、特に社会人は「話せるようになりたい」という思いが強いにも関わらず、その強さと同じくらい「でもやっぱり難しいんじゃ」という負の考えをお持ちだということ。
でも、私の所に来た人は、その大多数がその負の考えから解放されて、楽しみさえ覚えながら英語を使っています。今回はそのコツについてお伝えしていきます。
「英語を話せるようになりたい」というお悩みは、意外に簡単に解決できるものであり、その方法も至ってシンプルなものなのです。そして、英語によって享受できるメリットは無限大。
きっとこの記事は、損をさせない記事だと自負しています。気になる人も、そうでない人も、早速読み進めていきましょう!

目次
英語を話せるようになる第一歩

英語を話せる人って結局はマインド
開始早々にも関わらず、これがほぼ結論です。「英語はマインド」。
多かれ少なかれ(上手かれ下手かれ)誰でも英語は話せるのです。「英会話ができる」と言えるかどうかは結局マインドなのです。“Good Morning”といった挨拶はもちろん英語ですが、難しく考えなくても簡単に話せますもんね?
「いやいや、そう単純な話ではなくて」という人も、もう少し読み進めてくださいね。
例えば、あなたがレアな国の言語を一言二言でも話せるとしましょう。そしてその言語を母国語にしている外国人と会ったらこう言うのではないでしょうか?
「あなたの国の言葉、話せるよ!」
これは日本において、外国人が「日本語話せるよ!」といって「コンニチワ!」など一言二言だけ話すのと同じようなことです。それだけでもその場の会話は弾むはず。それの英会話版として、私たち日本人もそのマインドを真似をすればいいのです。私が思うに、日本人は「英語を話せるようになりたい」というハードルが高すぎるのです。言い換えると「ほぼ完ぺきでないと英会話ができるとは言えない」と多くの人が思い込んでいるのです。
大事なのは意識改革。マインドで「話せない」と決めつけてしまうと、脳はそのマインドを実現させようとします。であれば逆に「話せる」というマインドを強く持って脳を良い意味で錯覚させましょう。これは英語を勉強するにあたりとても効果が高いおすすめの方法です。
日本の英語教育の落とし穴「大学受験」
英会話に対して日本人が苦手なマインドを持つようになった原因は「大学受験」にあると考えています。
良い点を取るために「正しくキレイ」な文法・訳・スペルなどを強要され、日本人は英会話を上達させるにあたり最も重要な「間違う」というプロセスから遠ざけられてしまいました。
英語を話せるようになりたいのなら、間違いや失敗が欠かせません。初心者から上級者になるまでに、一度も間違わない方法なんてありません。
そして少しくらい間違えても、英会話スキル以外のジェスチャーや表情などカバーできる材料はいくらでもあります。そこで必要となるのが上記の「自分は英語を話せる」というマインド。
間違えても分からなくても、恥ずかしさを捨てて一生懸命話して伝える。こうして頑張った分だけ、相手に伝わった瞬間の達成感は大きくなります。それが「英会話を楽しむ」ということです。
間違いを恐れて英語を苦と思うか、コミュニケーションとして英語を楽しむか。英語を上達させたいという人は、どちらが有効かもうお分かりですよね?
中学生・高校生・大学生の知識は必要か
「英語を話せるようになりたい」と思い始めた初期段階には、文法を中心とした高校生や大学生で勉強するような難しい知識は、英会話にはほとんど必要ありません。
中学生レベルの英語知識があれば、英会話は成立させられます。
もちろん高校・大学レベルの英語を勉強していても無駄ではありませんが、普段の英会話のようなカジュアルな場面では、難しい知識を使って話すとむしろ堅苦しい英語と感じられてしまうかもしれません。
中学生のころ学習した英語の中でも、英会話で重要となるのが「5文型」の考え方です。ここで中学時代のおさらいをしましょう。5文型とは英文の基礎を成す下記5つの文型です。
(1) SV: 主語+動詞
(2) SVC: 主語+動詞+補語
(3) SVO: 主語+動詞+目的語
(4) SVOO: 主語+動詞+目的語①+目的語②
(5) SVOC: 主語+動詞+目的語+補語
英語を話せるようになりたい場合は、英語のルールであるこの「主語+動詞」から始まる順番、いわゆる「語順」をしっかり身に着けることが近道です。
この語順に沿って、パズルのピースのように単語をはめていくことができるようになれば、それだけで英会話は上達させられるのです。
大人になってからでも話せるようになるか
「英語を話せるようになりたい」と本当に感じている人は、大人になってからでも話せるようになります。なぜなら、上記のように中学生レベルの文法知識と、ある程度の単語量があれば話せるからです。
ただ、初級者の方がいきなり上級者レベルにたどり着くのはもちろん難しい話なのでご注意を。英語は筋トレに似ていて、トレーニングに費やした時間の分が成果として自分に返ってきます。
難しい文法は不要とはいえ、英語を話せるようになりたいのなら毎日コツコツと積み上げていくことが大切なのです。
英会話が苦手である理由なんて探さない
人というのは、できない理由を探すのは簡単にできる生き物です。できない理由が見つかってしまえば、そこで歩みを止めることになります。
「英語、単語が難しいよね」
「英語、発音がうまくできないよね」
「英語、そもそも耳がよくないから聞けないよね」
そして逆に今できることに焦点を当てて、その「できること」の幅をコツコツと広げていけるように歩みを進めていきましょう。
「英語、中学レベルの単語は分かるよ!次は高校レベルかな」
「英語、LとR以外なら何とか発音できるよ!Rの音を今頑張ってる!」
「英語、簡単な会話なら少しずつ聞けるようになった!いつかは字幕なしで映画を観るんだ!」
初心者でも会話はできる
上記で中学生レベルの文法について触れましたが、突き詰めれば文法すらなくても会話はできると考えています。どうすればいいかというと、文法を気にせずに知っている単語を並べて会話していくのです。
もちろん文法を活用することで綺麗な英語になりますが、コミュニケーションを取りたいのなら単語の羅列だけでも大きな問題はありません。
むしろ初心者の方のほうがシンプルな英語になる分、相手に分かりやすく伝わっていることすらあり得ます。タレントの出川さんがテレビで使っている英語を想像していただくと納得できるのではないでしょうか。
冒頭で書いたことを繰り返しましょう。「英語を話せる」と言えるかどうかは結局マインドです。そしてその時点から目標とする英語力を身に着けるためには、間違いや失敗に対して恥ずかしさを捨て、とにかく英会話をすること。コツは中学生英語と単語の羅列です。
あなたが英語を話せるようになりたいのであれば、このことを今すぐ実践してみてください。毎日コツコツと英語を勉強していけば、目標を実現することは決して不可能なことではありません。
独学で英語を話せるようになりたいなら

英語を使って何がしたい?
「独学でも英会話はできるようになりますか?」
私がトレーナーを務める英会話スクールに、体験レッスンとしていらっしゃった人からこんな質問をいただくことが多いです。まぁこれを聞いたら「あ、この人は受講してくれない人だ」と思っちゃうパターンなんですけどね。ここも結論からお伝えしましょう。独学でも英語は話せるようになります。
前項で「英語が話せるようになりたいのなら、大切なのは意識改革だ」とお伝えしているので、独学であっても意識改革ができれば問題ないということです。
ここで、意識改革をするための基礎として必要となるものがあります。英語を使って何がしたい?という「目標設定」です。
・TOEICでハイスコアを取って転職する
・昇進のために外国人上司との英会話をスムーズにする
・英語を使ってビジネスを海外展開させる
こうして気持ちを奮い立たせることが、意識改革に繋がっていくのです。
独学でもできるおすすめ学習方法
独学でもすぐに実践できる英語の学習法。それは日常の独り言を英語にすること。
「何だ、簡単じゃん」そう思うでしょう?前項でもお伝えしたように、初心者でもできるくらい英語は簡単なんです。人というのは予想以上に独り言を言っているもの。「あー、腹減った」とか「今日は一杯どっかに寄っていこうかな」とか。
日本語で独り言を発したら英語を学ぶチャンス!すぐその瞬間に英語に訳してみましょう。
だいたい独り言の文章というのは短いものなので、英語に訳しやすいものが多いはず。また、独り言は自分の日常とリンクしている内容が多いので、自分がよく使うものを英語表現として自然と身に着けていくことができます。
たとえば例に挙げた独り言だと、
「あー、腹減った」
→ “Ah, I’m hungry.”
「今日は一杯どっかに寄っていこうかな」
→ “I just feel like stopping by somewhere for a drink tonight.”
こうして独学でも英語のアウトプットに慣れることで「英語を話せるようになりたい」という目標に近づくことが可能です。慣れてきたら、ネイティブみたいに自然と独り言が英語で出てくるようになります。
日本語の意味や翻訳に頼らない
独り言は時間を掛けないことがポイント。できるだけシンプルに英語を考えて、短時間で独り言を英語に変えていきましょう。
これは独り言に限らず、日常英会話やビジネス英会話などの英会話シーンでも同じことが言えます。「英語を話せるようになりたいけど、なかなか話せない。」そんな日本人の特徴は、頭の中で難しい日本語から英語に訳そうとしてしまうところです。
言葉を覚えてから数十年、そして四六時中使ってきた日本語。
「それと同レベルで英会話ができると思いますか?」
じゃあどうするか。自分の英語への期待値を限りなく下げることです。難しい英語を言おうとして出ないくらいなら、簡単な英語をポンっと出そう、と心掛けることです。簡単な英語であればあるほど、頭で意味を考えたり、日本語から翻訳したりしなくて済むことがメリットです。
独り言の例で挙げた、“I just feel like stopping by somewhere for a drink tonight.”という文章。「今日は一杯どっかに寄っていこうかな」を正確に英語にするとこんな長くなってしまいますが、べつに“I want to drink tonight.”でもニュアンスとしては同様のものとして成立するわけです。
英会話で意味や翻訳に頭を悩ますのは、もう止めましょう。難しく考えるのは、難しく考えられるようなレベルになってからで十分。
まさにSimple is bestというやつです。
単語の勉強法
単語も同じく、簡単なレベルを使いこなせるかどうかに焦点を当てましょう。
まずは、単語テキストを選びます。基準は「半分くらい分からない」レベルのテキストです。
TOEICや英検のためではなく、シンプルに「話せるようになりたい」という人には、難しすぎないくらいがちょうど良いです。
そして覚えるときのコツは、日本語の意味を覚えずに、なるべくその単語のイメージを理解すること。感覚としては、その英単語をgoogleの画像検索するような感覚です。
ためしに“hungry”をgoogle画像検索すると、お腹を抑えていたり、カラのお皿を前に不満顔になっていたり、実際に食べ物を食べる寸前の状態だったり、そんな画像が出てきます。
“hungry”を「空腹な、お腹がすいた」という日本語の意味を通して覚えるのと、イメージを理解して覚えるのと、どちらが良いと思いますか?
断然イメージで覚えるのが良いと思います。なぜなら、日本語を介さずに英語を思い浮かべられることで、瞬間的に英語が口から出てくるのですから。
難しすぎない単語テキストをおすすめするのは、単語が難しくなるとイメージが複雑なものになっていき思い浮かべづらくなるからです。
試験のためではなく、英会話として「英語を話せるようになりたい」と考えている人には、この方法がおすすめです。
単語の覚え方については、こちらの記事で具体的に説明しています。
もうこれで苦手克服!英単語の効率的な3つの覚え方
表現フレーズを使ってとりあえず話す姿勢づくり
単語が身についてきたら、あともう少し。
英会話における繋ぎや相づちなどの表現フレーズを学ぶと、会話のきっかけが作りやすくなり、英会話をするための準備ができたアピールができます。
“Let me see..” 「うーんとね」
“By the way,” 「ところでさ」
“In the case of that,” 「その場合はね」
「日本人は英語でのディスカッションが苦手」なんてよく聞きますが、発言するタイミングが図り切れていないだけなんだと私は思います。
自分が英語を話すために「枕ことば」となるような英語フレーズを覚えておけば、英会話はもちろんディスカッションもスムーズにこなせるのではないでしょうか。
独学以外の学習方法

英語スクールに通う必要はあるか
「時間を掛けてもいいから英語を話せるようになりたい」という場合は、スクールに通わなくてもOKです。コツコツと試行錯誤を繰り返しながら自分にあった学習法を見つけて継続していけば、英語は話せるようになります。
ただ、何らかの理由で「すぐに英語を話せるようになりたい」という場合はスクールをおすすめします。英語が話せるようになるノウハウがスクールには蓄積されているからです。
スクールには過去の受講生の伸びや、先生の経験値などが実績として準備されています。もし独学で、この蓄積と同等のノウハウにたどり着きたい場合、かなりの年数が掛かるでしょう。
もちろん実績のほかにも、学習するための環境やモチベーションが整っていることも大きな理由です。
英語を話せるようになりたい場合、習得法はそれほど多くはなく、ここまで書いていることを実践すれば英語の習得は可能です。
そしてその習得法を実践する際に、第三者であるプロのサポートがあれば、習得の最短距離を走り抜けられるのです。
TOEICのハイスコアを狙う
もし、「それでも英語スクールには意地でも通わない」という人がいるなら、独学でTOEICのハイスコアを狙うことをおすすめします。
TOEICといっても皆さんがイメージする990点満点の「L&R(リスニング&リーディング)」だけでなく、200点満点の「S&W(スピーキング&ライティング)」も受けてみましょう。
TOEICのいいところは、低コスト・試験頻度が高い・問題が難しすぎない・日本社会で通用する、こんなところです。
「L&R」と「S&W」のどちらでもハイスコアが取れるように学習していけば、ある程度英語は話せるようになり、仕事においても使えるようになります。
その上、もしハイスコアを獲得できれば転職・昇進・昇格にも活用できるので目標としては申し分ないでしょう。
英語学習に使える本、アプリ紹介
独学で英語を話せるようになりたいなら、とにかく本やアプリを繰り返し使って使って使い倒すこと。その際におすすめの本やアプリを紹介します。
CD-ROM付 キクタン英会話【オフィス編】
アルク (1,296円)
英会話ペラペラビジネス100
アルク (2,160円)
ここからはアプリです。
VOA (Voice of America)
アメリカのメディア”Voice of America”が提供する無料アプリ。その名の通り「アメリカの声」を世界に発信する目的のため、英語レベルはネイティブ以外の人のことも考えて比較的やさしめ。時事情報も得られるのでおすすめ。TED
ネイティブのみならず、日本でももはや有名。言わずと知れた様々なプレゼンが視聴できるTEDの無料アプリ。字幕やスクリプトを使いこなせば、シャドーイングやディクテーションなどいろいろな勉強ができるすぐれもの。POLYGLOTS
最新ニュースや自分の興味のあるジャンルの英語記事を読み、リーディング力を上げるのに効果的なアプリ。課金コンテンツはありますが、無料でも使用可能。ただ記事を読むだけでなく、単語チェックや記事読解スピードの矯正ができるなど、機能がかなり豊富。自分にとって「良い講師」「良い仲間」を見つける
本や記事やアプリ。英語に関連する情報は今の日本にはたくさんあります。もはや何が正しいのか分からないくらいです。
英語や英会話を学習したい人は、良い講師・良い教材を見つけることが大切。
ただ、残念ながら見つけるまで時間が掛かる可能性が高いです。手っ取り早いのはやはり英語スクールに通うこと。良い講師と良い教材が揃っている場所ですからね。
そして他には英語学習の仲間を見つけること。
仮に「独学」で英語を勉強するにしても、本当に「独り」で勉強しているのは効率的でありません。可能であれば英語仲間を作り、英語の学習方法について情報交換してみましょう。
さらに英語仲間は「今もあの人はきっと頑張って勉強しているはず」というように、モチベーションの原動力としても作用してくれます。
映画や洋楽で楽しみながら学習する
勉強ばかりしていては、逆に頭がパンクすることもあるでしょう。そんなときはある程度の息抜きも必要です。
英語学習においては、映画や洋楽など息抜きでも英語に触れることができます。
映画は英語音声・日本語字幕で観れば、ネイティブが使う英会話フレーズを勉強できますし、洋楽は詩的でおしゃれな英語表現に出会えるかもしれません。
もちろん勉強する姿勢は大切ですが、勉強以外の時間でも「英会話を身の回りにどう溶け込ませるか」という発想が「英語を話せるようになりたい」という人には特に大切だと考えています。
先に挙げた「独り言を英語で言う」というのもそうですし、あるいは英語ラジオを聞く、英字新聞を読む、なども挙げられるでしょう。
「何かをやりながら」「何かのついでに」という状態で英語を勉強できる「一石二鳥」の英語学習法を確立することが、英語が話せるようになるための効率的な方法なのです。
現地で生活する「留学」という選択肢
本気で「英語を話せるようになりたい」という人の最善の方法は、留学してしまうことです。
英語や英会話を習得するためには、どれだけ英語環境に触れていられるかが最低条件。留学は1日最大24時間を英語漬けにできる方法ですので、日本で英語を勉強するより何倍もの速度で成長できるしょう。
ただ、留学にはお金と時間が必要です。しかも留学したあとでもネイティブとの会話より、留学仲間の日本人と会話ばかりを優先する人も少なからずいます。
そういう人は第1項でお話した「マインド」が足りず、英会話することに抵抗感がある人。もし留学中、あなたにそういう人からの誘いがあった場合は「英語の勉強としてネイティブと英会話に注力したいからごめんね!」とうまく避けていきましょう。
日本人の友人は、日本で簡単に作れますから。
ネイティブと話せるようになりたいなら

発音は気にしない
英語の発音は綺麗なことに越したことはないですが、私はそこまで気にするものでもないと思います。日本語だって方言や個性があるなかで、綺麗な発音ができるかを気にしている人は少ないでしょう?
全世界で英語を話す人の数は、Harvard Business Reviewによると、ネイティブも非ネイティブもあわせて17.5億人。
日本の人口の10倍以上のこの数字を見て、全ての人が綺麗な英語を話すことができると思いますか?私はそうは思いません。
私は4年半という期間、アメリカ南部に留学していました。南部なまりが存在するので、生活を始めたばかりのころは、本当に英語なのかどうかも分からないほど苦しんでいました。
そんな場所で英語を勉強した私ですが、今や英語・英会話講師としてだけでなく、ヨーロッパとの交流活動の仕事もするようになったのですが、これまでに自分の発音がハードルになったと思ったことは一度もありません。
インドや中国など、アジアの人の英語は発音のクセがてんこ盛りです。でも彼らは直そうとする気がないばかりか、もはや誇りに思っている節もあります。日本人だって、それくらいの気持ちでいればいいのです。
何度も言いますが、結局は「英語を話せる」「話せるようになりたい」というマインドを持って、何でもいいから会話してみるのが大切なのです。
「無料」に頼り過ぎない
アプリでも記事でも、英語や英会話を勉強するにあたり「無料」という文字をよく見ます。この手の無料サービスは、だいたい有料サービスに誘導するファーストステップであることが多いです。
無料でもコンテンツが拡充しているサービスはあります。アプリは顕著ですね。しかし、個人的には無料のもので享受できる恩恵は、程度が知れていると思います。
「英語を話せるようになりたい」という人がどんな目標を持っているかによりますが、恐らく多くのケースでは自分の将来のために勉強することが目的のはずです。
「英語は遊び」くらいの人なら無料でも問題ないでしょう。しかし、自分の将来のためなのに、無料のアプリや記事に頼ろうとするのはあまりおすすめできません。
無料サービスのメリットは、コンテンツを事前に知ることで「始めやすい」こと。英会話スクールの無料体験レッスンもそうですね。「無料」を使って中身を吟味した上で、良いものであればしっかりとその代償は支払う気持ちで英語を勉強することをおすすめします。
ニュースなどの情報を入手する
「英語を話せるようになりたい」という思いの先に、恐らく皆さん固有の目標や目的が存在するはずです。
つまり、英語習得はゴールではなくツールということ。英語をツールとして使うことで今までと違った、新しい景色を見ることができるはずです。
その例の一つとして挙げられるのが、ニュースや記事などによる情報入手。
日本語での情報は、ときに日本人の良いように解釈されて報道されるもの。また、日本人は共感できても、海外から見たら受け入れられない事象もあります。
正しいと思えるような情報にたどり着くには、自分から英語の海に飛び込んで獲得するほかありません。
情報の入手元として初心者なら、先にあげたラジオの”VOA”や、英字新聞の”Japan Times Alpha”、あるいは英語雑誌の”Time”あたりがおすすめです。
日本という狭いコミュニティに満足するのではなく、世界の思考や考えを視野に入れた判断基準を持つために、英語で情報を得るというのはおすすめの勉強方法です。
英語で思いを伝える努力をする
「結局はマインド」という内容から始まったこの記事ですが、やはり英語や英会話の上達に必要なのは「相手に伝えたい」「話せるようになりたい」という強い気持ち。これが大部分です。
英語の勉強だけはできて、話せないけどTOEICのスコアが高いって人は少なからずいます。そんな人はいくら頭が良くても「話せるようになりたい」という思いがなければ、いつまで経っても話せる日は来ないでしょう。
逆に、英語が全然できなくても「話せるようになりたい」という気持ちさえあれば、話せるようになる瞬間が来るのはそう遠くありません。
英語を勉強することも大切ですが、勉強だけでなくコミュニケーションとして実践することがさらに大切です。
「自分はネイティブスピーカーだ!」と思い込むくらい強い気持ちで、英語を話す練習をしてみてください。そして、間違いを恐れないということを心掛けてください。
~個人談~ 英会話上達の効果

英会話スキルによる恩恵ポイント
すごく簡単にいえば「人生の選択肢が広がった」ことが英会話によってもたらされた恩恵です。そして選択肢の幅は「無限大」だと考えています。
分かりやすいのが仕事における恩恵です。日本語しか話せない日本人では得られないチャンスが、英語スキルを持っている人には巡ってきます。だいたいそういうチャンスは好待遇です。
そしてそのレアな経験を経たことにより、次の新しい選択肢が表れ、さらにレアな選択肢を選んでいく。その繰り返しで、最終的には日本の中でオンリーワンの人材となることもできます。
私のケースでは、始めは翻訳程度だろうと考えていた仕事が、今では海外の省庁と直接やり取りをするほどになりました。今後もこの仕事によって、日本と海外とを政府レベルでも民間レベルでも繋げていきたいと思っています。
仕事のほかにも、価値観の幅も広がりました。英会話ができると、様々な国の人とやり取りをするケースも珍しくありません。そしてその国の人たちの物事の捉え方や付き合い方を、深く考えさせられることがあるのです。
当たり前ですが、英語を話す人すべてがアメリカ人やイギリス人などのネイティブスピーカーのような、日本人がよく思い浮かべる「外国人」の性格ではありません。ヨーロッパでもアジアでも、その国の人特有の接し方を心得ておくことが大切です。
そうした価値観の幅を広げることで、人間として大きくなりました。もし自分が英語を勉強していない人生を歩んでいたら、恐らく小さくまとまって面白みのない人生を送っていたのだと思います。(元々が根暗で嫌な事から逃げるような性格なので)
「英語はツール」とよく聞くフレーズをこの記事でも書きましたが、まさに英語を使って仕事や生き方の幅を広げられたということです。
他のビジネススキルと違って、英語はコミュニケーションツールとして死ぬまで使えます。これからも英語を通して人生の勉強を継続していき、死ぬまで選択肢を広げられるといいなと思います。
英語の勉強のコツをほかに活かす
コツをつかむと学習効率が向上し、習得時間が大幅に削減できるというのは英語を勉強した中で気付いたことです。
何度も言いますが、英語の本質はコミュニケーションですので、日本の学校英語のような難しい文法や単語を覚えるのは、英会話にはあまり役立ちません。
会話をはじめとするコミュニケーションで大切なことをシンプルに突き詰めれば、第一が顔の表情や身振りなどの視覚情報。そして第二が声色や声量といった聴覚情報。その次の第三に話の内容である言語情報。
そうです、メラビアンの法則です。
視覚情報と聴覚情報は、マインドでカバーできる範囲です。例えば、テンションが高いという気持ちを伝えるくらいなら、目を大きく見開いて両手を挙げてバンザイしながら“Wow!!”というだけで十分です。
あまりにもシンプルすぎる例ですが、突き詰めるとやっぱりマインドなのです。その基盤の上に、英語の知識や英会話の表現を積み重ねていくことが、「英語を話せるようになりたい」というお悩みを解決するコツです。
本質や大切なことというのは、突き詰めればいつだってシンプル。
これは英語以外でも、他の言語・分野の勉強でも活用できますし、もちろん仕事でも取り入れられる考え方です。
考えることを放り投げたくなるくらい複雑なシーンに直面したとき、私はいつも「シンプルに突き詰めると、今は何が大切なんだっけ?」と自分のハートに聞いています。
自分の気持ちや、あるいは相手の気持ちを考えると、考えても浮かばなかった答えが意外にスッと降りてくるものです。
文法を覚えない語学学習
英語の話に戻りますが、先ほども書いたように難しい文法は「まず英語を話せるようになりたい」という場合には、ほとんど不要です。
むしろ中途半端に文法知識があるばかりに、英語の会話のときに「文法を遵守する英会話」に頭を悩ませてしまい、コミュニケーションに肝心な「気持ち」を乗せて話せていないケースが見受けられます。
この記事の始まり辺りで書いた「5文型」とその例文、また日常でよく使うシンプルな単語。まずはこれだけを駆使して簡単な英会話をできるようにしましょう。
ここで大事なのは、英語で会話するときに「日本語を考えないこと」です。なるべく簡単に、シンプルに、自分の言いたいことを英語で話してみてください。
本当に大切なことは、いつだってシンプル。そう前項で書きました。英会話も同じです。本当に伝えたいことはシンプルな英語で十分伝わります。
難しい内容を話せるようになりたい場合でも、まずはこのシンプルに話す方法に慣れてからです。そのあとに内容や文法、表現レベルを徐々に難しくしていく方が結局は近道。
私は今ブルガリア語とセルビア語を勉強していますが、文法を考えないようにしています。(そもそも難しすぎて考えられないのもあります)
シンプルイズベスト。慣れているはずの日本語でさえ、こういう姿勢が必要な場面もきっとあるはずですよ。
実践想定で毎日練習
日本人が英語を習得するためには、3000時間の勉強時間を要すると言われています。
コツの会得による効率の良い勉強方法はありますが、3000時間が半分の1500時間まで短縮できる、というほど甘いものではありません。
やっぱり毎日コツコツと勉強を積み重ねて、3000時間を確実に減らしていくことが重要なのです。
1日2時間前後を英語学習に費やせると理想ですが、難しいなら1日10分でも20分でもいい。できるだけ欠かさずに続ける。そして特定の目標があるなら、その実践を見越したうえで日々勉強を重ねていく。
「英語を話せるようになりたい」という気持ちに嘘がなければ、それほど難しい習慣ではありません。そしてこれを実行して、英語が話せるようになった人を今まで数多く見てきています。
英会話ができるようになった自分と、それによって達成される産物を妄想して、可能であれば英語を「楽しみながら」勉強していけると完璧ですね。
日本人として海外を見る目、日本を見る目
最後にですが、私は英語が話せるようになって日本や日本人のことがさらに好きになりました。
海外の人や文化、歴史などとの接触を通して、興奮するほど楽しいことも、逆に頭を悩ますほどシリアスなこともいろいろ経験しました。
それを踏まえても「やっぱり日本に生まれて良かった」と思います。
神道に見る神様に対する考え方、単一民族としての繋がり、空気を読むことが必須のハイコンテクストな会話。日本の誇りはたくさんあります。
しかしグローバルの波によって、良くも悪くも日本文化は劇的な変化を余儀なくされています。この記事をお読みの方にも、この変化を身近に感じている方が少なくないでしょう。日本はこれからどうなっていくのでしょうか。
その時代を生き抜くために必要なツールのひとつが「英語」だと私は考えています。
AIの発達で語学習得は不要になると言われています。それを私が英語トレーナーだからといって、頑なに否定しようとしても何の意味もありません。むしろ、人にとって良い進歩だとも思います。
ただ、ここまでつらつらと書いてきた「マインド」をベースにした「人と人とのコミュニケーション」までは、きっとAIに取って替えられることはないと信じています。
長々とお付き合いいただき、ありがとうございました。きっとここまで読んでいただいた人には、「英語」と「マインド」の結びつきが伝わったはず。
私がシニアトレーナーを務めるスクールではこの「マインド」を大切にしているため、受講者の皆さんはとても楽しそうに、なおかつ着実に英語を上達させていっています。
「英語を話せるようになりたい」
そんな人はぜひ、弊スクールの門を叩いてみてください。

この記事のまとめ

「英語を話せるようになりたい」
誰もが一度は持つであろうこの思いに対して、英語や英会話の勉強方法・姿勢・コツについて書いてきました。ではこの記事を簡単にまとめてみましょう。
1. 英語を話せるようになる第一歩
日本の学校では決して学べなかった英語のコツ。それが「マインド」
2. 独学で英語を話せるようになりたいなら
英会話スクールに通いたくない?そんな人に贈る独学での英語習得方法
3. 独学以外の学習方法
独学だとぶつかってしまう壁に、どう立ち向かえばいいか
4. ネイティブと話せるようになりたいなら
英会話の醍醐味をしっかりと味わうために必要な考え
5. ~個人談~ 英会話上達の効果
英語を勉強して得たものは、英語スキルだけではないよ、というお話
実はまだまだ書き足りない部分もありますが、あまり行き過ぎると自己満足になってしまうので、今回はこの辺りで。
「英語を話せるようになりたい。」
そう願う人が拍子抜けするほど、意外に英語は簡単で、そして話せるようになったら芋づる式に学びを得られるものです。そう、英語を勉強することは良いことだらけなのです。
できることなら、ここまで読んでいただいた人にとってその「良いことだらけ」を経験するきっかけにこの記事がなれるとしたら、この上なく嬉しいです。